Saturday, September 10, 2005

post-Hurricane Katrina

巨大なハリケーンがアメリカ南部を直撃してから10日が経った今日、状況は改善しているというより悪化しているという印象を受けました。TVのニュースや友達Yちゃんの日記から、被害の大きさ、特徴、深刻さが伝わってきました。毎回このニュースを目や耳にするたび、言い表しようのない悔しさと悲しみで涙が出ます。

テレビでアメリカの「人種差別」が浮き彫りになったと報道される前から、被災直後の避難所の人々を見てアフリカ系アメリカ人がほとんどであることに多くの人が気づいていたと思います。災害が起きると一番被害をこうむるのは経済的・政治的・社会的弱者なんだということを改めて見せつけられた気がしました。

数日後には、略奪などの犯罪が横行しているからといって大きな銃を持った兵士が被災地を歩いているのを見て、助けなきゃいけない人々を逆に抑圧しているように見えました。まるで戦地の避難所のよう…。そして今日、ニューオーリンズから退去しようとしない住民に対して、大きな機関銃片手に兵士が強制退去を迫りました。住民から武器を取り上げるために武器を持って家に押し入る兵士を見て、本当に胸が苦しくなりました。それも一つ一つ家を「訪ねる」というよりも、ドアを破って「押し入る」という方が合っています。網戸をむしり取り…。

もし自分の家に銃を持った兵士が網戸を破って、ドアを壊して押し入ってきたらあなたはどう思いますか?私なら恐怖におののくでしょう。抵抗できるわけがありません。じゃ、抵抗したらどうでしょう?撃たれてしまうのでしょうか??

住民を「助ける」はずの兵士が、どうしてこんな暴力的なやり方をしなければならないのでしょう…。暴力で住民をねじ伏せて、無理矢理強制退去させるのが彼らの仕事なのでしょう。もちろん危険な所にずっと居ようとする住民の頑固さにも問題があるかもしれませんが、そこに居なくても大丈夫だと安心して退去できるような退去後と受け入れ先の環境を整えるべきじゃないでしょうか?

兵士の一人が、「足で一軒一軒まわっているけれど、道を曲がったところで同じアメリカ人を撃たなければいけないこともあるかもしれない。そう思うと恐ろしい。自分の国でこんなことをするとは思いもよらなかった(意訳)」と言っていました。

個人個人が様々な想いやニーズを抱えていると思います。そこで暴力で暴力をうむのではなく、平和的に対応しなければ状況は悪化する一方でしょう。そこで多大な被害を受け、家族や子供たちと離れ離れにされ、希望を失った人々が、経済的にも政治的にも社会的にも弱い立場にあった人々であることを忘れてはいけないと思います。救援の遅れをはじめ、さまざまな問題が浮き彫りにされてきています。一部の地域では、住民が助け合って復興しようと立ち上がっているとも言われています。そんな思いやパワーが広がって行ってくれることを切に願います。

クリスチャンの私は、被災した人々が泣きながら訴える怒りや苛立ちを目の当たりにして、救援物資や医療援助などと同様、こういう極限状態で精神的に心が疲弊した人々にイエス様の愛や救いが必要だと感じました。戦争、事故、災害に遭った人々に心のケアが必要だということはよく言われていることですが、武器や暴力の応酬ではなく、愛・平安・希望を被災者に届けることが重要だと思います。

自分が現地に今すぐ飛んで行きたいと思いました。何かできることがあれば…。でもそのすぐ後に、「自分は仕事と勉強があるから・・・」「論文を提出し終わってから…」などと、自分の都合で「後でだったらできる」みたいなことを考え口実を作っていました。色々なことに縛られて行きたくても行けない。行動に起こしたくても起こせない。そんな自分がとても嫌です。被害を受けた人々は、待ったなしの状況にいるのに。それでも、お金も力も無いこんな私が行ったって邪魔になるだけでしょう…。悔しくて、切なくて、どうしようもない気持ちでいっぱいです。

でもいつか、クリスチャンとしても国際協力分野で働く一人としても成長して、災害後に苦しむ最も弱い立場の人々のために何か働きができるようになりたいと願っています。

Dear Father, Please help people who are suffering from the disasters in the world. I can hear Your crying over and over though You are the creator who brought these disasters to the people. You gave them sufferings, but please give them Your Love, Miracle and Salvation right now. In Jesus' Name!!!